RHYMESTER

2017年3月8日発売 ライムスター参加、加山雄三『加山雄三の新世界』 (2017.01.28)

加山雄三さんの生誕80周年を記念して、
REMIXアルバム『加山雄三の新世界』が企画されました。

2015年のPUNPEE「お嫁においで2015」の成功も記憶に新しい、
加山雄三コラボレーション企画がヴァージョンアップ。
超豪華なアーティストたちが集結してアルバムが完成しました。
ライムスターはあの情緒的な超名曲「旅人よ」をブレイクビーツで再構築。
DJ JINアレンジの跳ね跳ねビートでまた客演名曲の誕生です。


『加山雄三の新世界』2017年3月8日(水)Release
MUCD-1380 価格:¥2,500(税込)

M1 お嫁においで2015 feat. PUNPEE
/PUNPEE
M2 蒼い星くず feat. ももいろクローバーZ×サイプレス上野とロベルト吉野×Dorian
 /ももいろクローバーZ×サイプレス上野とロベルト吉野×Dorian
M3 夜空の星 feat. KAKATO×川辺ヒロシ 
 /KAKATO×川辺ヒロシ 
M4 ブラック・サンド・ビーチ~エレキだんじり~ feat. スチャダラパー
 /スチャダラパー
M5 旅人よ feat. RHYMESTER
 / RHYMESTER
M6 夕陽は赤く(yah-man version)feat. RITTO×ALTZ
 / RITTO×ALTZ
M7 海 その愛 feat. 水曜日のカンパネラ
 /水曜日のカンパネラ
M8 君といつまでも(together forever mix)feat. ECD×DJ Mitsu The Beats
 / ECD×DJ Mitsu The Beats  

All the original track vocals and guitar by KAYAMA YUZO


(公式HPより)
◉過去と現在を繋ぎ、未来をラジカルなカラーで彩る「新世界」
2015年9月にリリースされ大きな話題を呼んだ、加山雄三の代表曲「お嫁においで」をラッパー/トラックメイカーのPUNPEEがリビルドした「お嫁においで 2015 feat.PUNPEE」。
楽曲のクレジットからも分かる通り、オリジナルをベースに、「もしもこの舟で/君の幸せ見つけたら/すぐに帰るから/ぼくのお嫁においで」というサビを引用しながら、
そこにPUNPEEが楽曲の世界を独自解釈したラップと、再構築されたトラックを加えた楽曲は、リミックスよりも「リビルド」という表現が相応しい内容であった。
そして新たな彩りをもつ作品としてシーンに大きな驚きと称賛を持って迎え入れられた事は、記憶に新しい。その楽曲が作品のオープニングを飾る本作「加山雄三の新世界」。

「新世界」というタイトル、そして「お嫁においで 2015 feat.PUNPEE」がトップに来ていることからも分かるように、このアルバムはリミックス盤という性格を超えた、
「客演/参加アーティストによる、加山雄三作品を媒介とした新世界」を表現し、リビルドした作品である。
その意味でも、今回の制作に参加したアーティストたちが、ヒップホップ/ラップのアーティストが中心になった事も、一つの必然だったろう。
加山雄三自身、いわゆる加山節と感じるようなエレキ・サウンドや歌謡曲、オーセンティックなロック楽曲に加えて、サイケやボサノバなど、多様な音楽性を楽曲に与えてきた。
そして、そういった「ラジカルさ」を湛えた加山雄三楽曲を新たな形で再構築し、「新世界」を生み出すには、サンプリングという思想の先に生まれた「ラジカル」な性格をもつ、ヒップホップがふさわしかったのだろう。

内容に話を移すと、前述のPUNPEEに加え、2017年の新日本プロレス東京ドーム大会のテーマ曲を制作したサイプレス上野とロベルト吉野は、トラックメイカーのDorianと共に、
なんと“ももいろクローバーZ”とタッグを組み、「蒼い星くず」を再構築。アイドルの中でもラジカルな姿勢を持つ彼女たちとの邂逅には驚かされる。
ギタリストとしての加山の代表曲とも言える「夜空の星」は、TOKYO No.1 SOULSETの川辺ヒロシとKAKATO(鎮座DOPENESS&環ROY)が、原曲を大胆に使いながらも「現在のスキル」で向かい合う。
加山雄三を中心に、キヨサク(MONGOL800)や佐藤タイジ(シアターブルック)、古市コータロー(ザ・コレクターズ)、そしてスチャダラパーらによるTHE King ALL STARSの結成(2014年)も、
加山の活動のラジカルさを示すものだろう。その中からはスチャダラパーのラップをフィーチャーした「ブラック・サンド・ビーチ~エレキだんじり~」を収録。
RHYMESTERは「旅人よ」をブレイクビーツ・マナーに従ったアグレッシブなサウンドで再構築。
MUMMY-Dのタイトなラップと、加山の俳優としての役名を織り込んだ映画マニアらしい宇多丸のリリック、そして加山のボーカルを擦るDJ JINのスクラッチは、まさしく加山とRHYMESTERの真っ向勝負。
洋邦を問わないサウンド・クリエイトやリミックス・ワークで大きな注目を集めるALTZと、沖縄を地場に活動するラッパーRITTOが新世界を見せたのは「夕陽は赤く」。
原曲/ALTZによるサウンド/RITTOのラップが渾然一体となった重層的なサウンド感は、新たな景色を描き出している。
「海 その愛」を描きなおしたのは水曜日のカンパネラ。リードを歌うコムアイに加山が迎え入れられるという「架空の年末音楽特番」といった趣の構成。
しかし水カンの特色であるリズミカルなラップではなく、丁寧な歌声と荘厳とも言える多重ヴォーカル、展開の強いトラックの組み合わせで楽曲を再構築し、水カンらしいラジカルさを表明している。
アルバムのラストを飾るのは「君といつまでも」。GAGLEのトラックメイカーとして海外でも評価の高いDJ MITSU THE BEATSの手がけるトラックに、
世界的に見ても大ヴェテラン・ラッパーであるECDが、自らの音楽史と人生を込めた言葉を込める。
そこに込められた「君」の意味深さからは、歌謡曲の中で最年長組である加山と、ラップ・シーンの中で最年長組であるECDとの、音楽としての邂逅を感じさせられるようだ。

加山楽曲をどう解釈し、どう再構築し、どうアプローチするかという意思に貫かれた本作。そこで描き出されたのは、過去と現在を繋ぎ、未来をラジカルなカラーで彩る「新世界」。
日本の音楽シーンの音楽の幸せな結実を感じさせる一作だ。

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